[モチベーション]社員の「やる気」を出させるって具体的にどういうこと?
組織のマネジメントにおいて、「モチベーション」という言葉がしばしば挙がりますが、懐疑的な印象を受けることもあります。
日本では、「モチベーション」とは「やる気」と捉えられていることもありますが、本来の意味では「動機」や「目的意識」と訳されます。
経営における組織マネジメントとしては、一人一人の社員の「動機」や「目的意識」に対して、適材適所のポジションや職務分担、インセンティブを供与することによって「やる気」が生み出され、より高い成果を生み出すことができると考えられます。
しかし、一人一人の社員の「動機」や「目的意識」を理解することは、マネージャーにとって非常に困難であるようにも思えます。
そんな時、社員の「動機」や「目的意識」を「マズローの欲求階層理論」に当てはめて考えてみると、社員の「動機」や「目的意識」を理解しやすくなるかもしれません。
マズローの欲求階層理論
マズローの欲求階層理論では、人間は生存欲求に始まり、自己実現欲求の達成に向かって絶えず成長していくものであるということが述べられています。
つまり、この理論を前提とするのであれば、社員の「やる気」が低下している時に、その社員がどの欲求段階で停滞しているのかを理解することで、業務環境において何が足りないのか、何を供与することができるのか具体的に考えることができます。
例えば、生存欲求・安全欲求段階にいる社員に対しては、ベーシックインカムや公平性が担保された所得のインセンティブプランが必要であるし、逆に、社会から賞賛されるような素晴らしいやりがいのある仕事は求めてはいないのかもしれません。
また、注目すべきは、それぞれの人間が成長するとともにその段階過程を乗り越えていくということです。
それぞれの段階過程を乗り越えようとしている人間を、特定の段階に留めておけば、社員は自己成長を求めて組織を去っていくかもしれません。
社員は単にサラリーを稼ぐために労働をしているのではなく、常に人間として成長過程を歩んでいるということを経営者やマネージャーは理解しなければなりません。
人財マネジメントに携わる方は、基本的な理論として利用されると重宝するかもしれません。